「ど」に寄せる想い・・・心優しく、目の前のあなたに捧げたい。ひとの心にそっとよりそう、ささやかな応援歌。

わたしが敬愛する作家藤澤周平さんに「三屋清左衛門残日録」という心惹かれる作品があります。
 藩主の側に仕えた清左衛門は、五十歳を二三年越えた歳に隠居を許され、この「残日録」と名づけた日記を記し始めるのですが、家の嫁に見咎められ「いま少しにぎやかなお名前でもよかったのでは」と言われます。
 これに対して清左衛門は「日残リテ昏ルルニ未ダ遠シの意味でな。残る日を数えようというわけではない」と応じます。

 ところが、わたしのこのサイト「ど」は、ずばり、残る日を数えようというものです。
 わたしも、わたしたちも、年齢・性別を明らかにしていませんが、それぞれ"残る日を数える"ような心境にあることは間違いありません。

 過去には、書きたいと思うことを放恣に書き、誰に対してということもなく発信し、それだけで満ち足りて、詩壇とか詩のグループに属することを嫌い、他人からあれこれ批評されることからも逃げ、権力に対しては"蜂のように刺す"構えを崩さずにきたものですが、日も暮れなんとする今、少しは心優しく、目の前にいる人たちを励まし応援し、自分たち自身をも励まし応援する――そういう詩のいくつかを、時を定めずに送り出して行きたいと思っています。

 過去の作品は作品として、これからどんな応援歌(ばかりではもちろんないでしょうが)がアップされていくか、見守っていただけると幸いです。

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