「ど」に寄せる想い・・・心優しく、目の前のあなたに捧げたい。ひとの心にそっとよりそう、ささやかな応援歌。
1984年1月 1日 22:01
「おぼっちゃんですか」
言われて尚子は小さい唇をとがらす
父の不器用なハサミでしあげたショートカット
兄たちからもらいついだシャツとズボン
だれの影響か ぶっきらぼうなものいい
けれどやはりやさしさが仄見え
首の線、おしりのぐあい、手指のしぐさ、
頭にかけあがるオレンジ色の声、
そして
「女の子です」という力強い解説が入って
尚子は女の子の位置を認知される
尚子3才、家族の雰囲気を支配する女王
片手で握れそうな肩に
父や母の手の届かぬ
あまりにもひろびろとした未来が
のぞいてはいないだろうか
カテゴリー:
年頭イカレ詩(うた)
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