「ど」に寄せる想い・・・心優しく、目の前のあなたに捧げたい。ひとの心にそっとよりそう、ささやかな応援歌。

擬 葬

2011年1月16日 21:32

死はたえず襲いくるので
おれは擬態の北枕あるいは
擬葬の習性を身につける
有史すれすれの巫女の激しい倒錯
きょうそれはほのほだ
発情した白炎のつくる白影
ひっそりと燃えはじめ
火が奔り
やがてなめらかな赤色の海となる
燃えただれてゆく寝棺の中で
小さくなっているおれは
魂の悪臭をかなしみ
肉体の静まりに歯ぎしりしている
天空指した意志と筋肉にかえて
うす墨色の炎が
長六尺の木箱に座り
札びらを数えあげるようにゆらめいている
長い隠蔽の習癖は
乳房ある裸体に衣着ることを強いるが
棺を着たおれは
いま青々とした視線にさらされ
もっとも屈辱的な姿に燃える

カテゴリー: おりおりの

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