「ど」に寄せる想い・・・心優しく、目の前のあなたに捧げたい。ひとの心にそっとよりそう、ささやかな応援歌。

雪 人 形

2011年1月 2日 11:20

山を越え
山を越え
国境の雪山頂き
足さきひろがる雪を掴んで
小さな人形作りました。
あなたの顔
眼も鼻もない雪の顔
ただまあるくて
かるくかあいい雪の人形
口よせて
冷たいあなたの感触
そこにありました。

まっしろなあなた
口の下からとろとろと
あなたのときめきのような
あなたのにほひのような
雪の水が
くるおしいくちの下
小さな二つの手の上をう    
ちちろと溶けて流れました。

空 濃青
哀しみがふるえています
山 ゆるやかな白
優しさが眠っています
下界 遠い無関心
ぼくあそこにいない
そしてここにいるぼくは
あなたの雪人形に語りかけ
ときどきは空を見上げているのです
ときどきは空を見上げているのです

カテゴリー: 修羅 , 初期詩篇

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