「ど」に寄せる想い・・・心優しく、目の前のあなたに捧げたい。ひとの心にそっとよりそう、ささやかな応援歌。

2011年1月 4日 11:20


忘れの台座に
こころの谷間をそよいできた
女の物語はすでにない

少しのことばと
手にあまるこころの嘆きで
わたしを射た眼差しは
歩みの前光芒の奥に
かげ淡く沈みこんで
安らかにすぎる焦燥を
わたしの秋に流してみせた

天への登り路に咲きこぼれる花であったのか
仔犬を抱くように
わたしを抱きとめた
山百合の気まぐれ
女のにほひが
わたしの現実を枠づける


雨は冷たく
わたしの孤独な物語が復活しようとしていた

カテゴリー: 修羅 , 初期詩篇

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