「ど」に寄せる想い・・・心優しく、目の前のあなたに捧げたい。ひとの心にそっとよりそう、ささやかな応援歌。
2011年1月 7日 11:22
わたしの前におまえがいるように
おまえの前にわたしがいるのだろうか
恋人よ
あたらしき恋人よ
わたしの知らないわたしの恋人
かろやかな未来の思い出の中に
うち沈んだ過去への予感のあいだに
なにかしらあたたかい
おまえの姿が心にうつる
おまえ あたらしき恋人
無意味な美しさのために
わたしはおまえを求めている
夢にしかけられた寓意の罠
強要された恋のうらぎり
いないおまえを信じよう
わたしの求めているおまえ
恋人よ
あたらしき恋人よ
わたしのあばきだされた胸に
美しくよごれたわたしの胸に
手をおけ おんな
死ぬだろうものが語りつぐ
はなやかな夢のかずかず
それをおまえが愛するように
恋人よ
ほほえみと眼差しがほしい。
ああ おまえ あたらしき恋人
わたしとおまえが叡智の深みで考えるために戻ろう
人の匂いも
おもわくのかげりもない
明るい深淵
その人目ない語らいの世界で
わたしはおまえに何をするだろう
わたしはおまえに何をしよう
すばらしいあたらしさでおまえは流れ込んで来い。
カテゴリー:
修羅
,
初期詩篇
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