「ど」に寄せる想い・・・心優しく、目の前のあなたに捧げたい。ひとの心にそっとよりそう、ささやかな応援歌。
2011年1月15日 11:25
コバルトブルーの空を過ぎって
修羅であるわたし
心意の錯綜に血ぬれ
脚はすでに万キロメートルの酸酷な憎悪を駆け
力に溢れ
力の嘲笑のうちに
炎天はかっと落ちる
その灼熱の世界に見る
さわやかな風に無数のとげ
小さな営みのむこうの貪欲
こんなに燃えているわたしのよしこ
ほのほのつくる深淵に沿って
一匹の魂が這いつくばい
異様に研がれた眼光の切れ味をためす
(俺は修羅だ)
色道地獄懈怠地獄不遜地獄
争奪に敗れた河川の
奔流への澱んだあこがれ
屈曲位の円にとじられた陶酔
終わったのではなく
奈落への旅はさわやかなほど恐ろしく
幻想の列車を用意した
時刻表の尽きるところから
べらべらと迅り
不定期の叫喚を世界に配る
(俺は修羅だ)
氷圏から火圏から
びらびら髪も渦巻いて
凍った微笑に喜悦の青
青の
焼けただれた廃墟に
いま一輪憎悪の花を咲かせる
(俺は修羅――なんという平安だ)
カテゴリー:
修羅
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北海の歌 -代志子に-
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